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骨粗鬆症の人がインプラントするときの注意点

外科的な処置を行うインプラント治療の場合、複数の禁忌が存在します。禁忌とはインプラントを受けることができない病気のことを呼び、ガイドラインにも定められています。

骨粗鬆症は該当するのか気になる方もいることでしょう。

当記事では、骨粗鬆症にかかっている方がインプラント治療を受けることは可能かまとめるとともに、事例なども 詳しく説明します。

関連ページ:インプラント手術ができない症状や習慣とは

参照元:【PDF】「口腔インプラント治療指針2020 検査法・診断からリスクマネジメントまで」|公益社団法人 日本口腔インプラント学会(https://www.shika-implant.org/publication/dl/2020_guide.pdf

骨粗鬆症はインプラントができない場合がある

骨粗鬆症とは、骨の強さやしなやかさが低下することによって骨折しやすくなる病気のことを指します。

骨粗鬆症の方がインプラント治療を受けると、インプラントと顎の骨が結合する際に失敗するリスクが高まってしまうことがあると言われています。

その他には骨粗鬆症の治療薬として用いられている薬とインプラントは相性がよくありません。

骨粗鬆症でビスフォスフォネート系製剤もしくは骨吸収抑制薬を使っている場合、インプラント手術などを受けることによって、骨が壊死してしまう「ビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死」と呼ばれる症状が出る可能性があります。

重い症状で治療方法も確立されていないため、この治療薬を使っている方は、歯科医師や処方している医師に相談することが必要です。

以上のことから、骨粗鬆症はインプラント治療の局所的なリスクファクターとされているため慎重に検討しなければなりません。

しかし骨粗鬆症に罹患している方の中にインプラント治療を受けて、治療後の経過が順調だという論文も発表されていることから、治療は受けられないわけではありません。

骨吸収抑制薬などの薬を使用している方がインプラント治療を希望する場合、薬を処方している医師と歯科医がしっかりと連携を取りながら進めていくことが重要です。

参照元:【PDF】「口腔インプラント治療指針2020 検査法・診断からリスクマネジメントまで」|公益社団法人 日本口腔インプラント学会(https://www.shika-implant.org/publication/dl/2020_guide.pdf

骨粗鬆症でもインプラントを受けるには?

主治医との連携

骨粗鬆症とインプラント治療の相性は良くないため、状態によって手術は受けられないことがあります。しかし、骨粗鬆症の程度によってインプラント治療が可能な場合があります。

前述した通り、内服している薬剤によって別の病気にかかる可能性があることを考慮して、骨粗鬆症の治療を行っている医師としっかり相談しながら進めていくことが大切です。

設備が充実している施設を選ぶ

骨粗鬆症の程度によっては、インプラント治療を受けることは可能です。骨粗鬆症があってインプラント治療を希望するのであれば、CTなどの設備が整っていて、骨の状態を確認してもらえる歯科クリニックを選ぶようにしましょう。

施術方法を検討する

骨粗鬆症にかかっている方がインプラント治療を受ける場合、施術方法についても慎重に検討する必要があります。 骨が足りない場合GBRやソケットリフトなどの治療法を採用することがあります。治療に入る前に、顎の骨などが十分にあるか検査を行うことになるため、不明点がある方は歯科医に確認しましょう。

参照元:【PDF】「口腔インプラント治療指針2020 検査法・診断からリスクマネジメントまで」|公益社団法人 日本口腔インプラント学会(https://www.shika-implant.org/publication/dl/2020_guide.pdf

骨粗鬆症のインプラント事例

骨粗鬆症でインプラント治療を受けた方の事例を紹介します。

52歳女性で、右側オトガイ部の知覚異常と上顎歯肉部分の腫脹が見られました。

上顎部分のインプラント治療を受けましたが安定せず、上顎洞という部位に突き抜けてしまったため治療が行われました。採用された治療法は、突き抜けてしまったインプラントを取り外して新しく入れ直す方法です。

CTで上顎の状態をしっかり確認しながら、骨が残っている部位を探して新しいインプラントを埋め込みました。インプラント手術は無事成功し、治療から1年以上経っても経過は良好で、患者様も満足されています。

参照元:【PDF】「不適合インプラントにより広範囲 に上顎歯槽骨を喪失した骨粗籟症患者の咬合機能の回復」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/dentalmedres1981/18/1/18_92/_pdf/-char/ja

そもそも骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症とは、骨強度が低下して骨折のリスクが高くなってしまう病気のことです。日本にはおよそ1,000万人の骨粗鬆症にかかっている方がいて、高齢化に伴って患者数が増加すると言われています。

骨密度の測定値は、若年成人平均値(young adult mean; YAM)の 70%未満の場合が骨粗鬆症で、70〜80%は骨量減少と診断されます。

主な症状は骨折

骨粗鬆症にかかっても痛みが見られないのが特徴的。しかし、転倒などによって骨折しやすくなります。骨折は、背骨や手首の骨、太ももの付け根などの部位に見られやすいと言われています。

インプラント治療の局所的なリスクファクター

骨粗鬆症にかかると、骨の強さやしなやかさが低下するため、インプラント治療の局所的リスクファクターだと言われています。しかし、骨粗鬆症はインプラント治療の成功率を下げるという論文と影響が見られなかったとする論文があることから、現時点では結論がはっきりとしていません。

参照元:【PDF】「口腔インプラント治療指針2020 検査法・診断からリスクマネジメントまで」|公益社団法人 日本口腔インプラント学会(https://www.shika-implant.org/publication/dl/2020_guide.pdf

参照元:日本整形外科学会(https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osteoporosis.html

骨粗鬆症がある場合は医師に確認しながらインプラント治療を進めよう

骨粗鬆症の程度によっては、インプラント治療を受けることが可能です。インプラント治療を希望する場合、CTなどの設備が整っている歯科クリニックを選び、骨粗鬆症の治療を行っている医師や歯科医師にしっかりと相談するようにしましょう。

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