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フラップレス

こちらではインプラント手術の種類であるフラップレスについて解説しています。歯茎を大きく切開せずにインプラントを埋入する方法となっていますが、どのようなメリットとデメリットがあるのか、どのような施術例があるのかを取りまとめてご紹介していますので、参考にしてみてください。

フラップレスとは

2回法や1回法のインプラント施術では、インプラント体を埋入する箇所の歯茎を切開した上で、顎の骨にドリルで穴を開けるというやり方が行われます。インプラントの施術としては一般的な反面、患者さんへの負担はそれなりに大きく、それが理由でインプラントを断念せざるを得ないというケースもありました。そうした方にもインプラントの可能性を広げることができるのが、フラップレスです。

フラップレスでは、歯茎を大きく切開することなく、歯茎に最小限の穴を開け、その穴から顎の骨をドリルで切削するというやり方が行われます。歯茎を大きく切開し歯槽骨から剥がすということがないため、出血や身体への負担を軽減でき、縫合の必要もありません。

フラップレスのメリットデメリット

フラップレスのメリット

上記の通り歯茎を大きく切開することがないため、肉体的、精神的な負担が大きく軽減されます。とりわけ高血圧症や貧血、糖尿病などの持病をお持ちの方で通常のインプラント手術には耐えられないというような方でも、フラップレスならばインプラント施術を受けられる可能性があるというのは、大きなメリットでしょう。

また歯茎を切開しないゆえに施術中の出血や術後の腫れや痛みも大きく軽減。さらには回復までの期間も短くなるため、トータルでの治療期間がより短縮されます。

フラップレスのデメリット

歯茎を切開しない方法により、歯槽骨を直接目視することができないため、より難易度は高くなり、歯科医師により高度な技術と経験が求められます。またコンピューター上であごの骨や血管、神経などを立体的に再現するCTや正確な埋入位置を定めるサージガイドといった、高度な医療設備が必要となるため、おのずと費用も高額になります。

さらには事前のシミュレーションでは予見できなかった状況や不確定要素が発生した場合、安全性を優先し、通常の切開方式のインプラント施術に変更、ということもあり得ます。

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フラップレスの施術例

こちらは長崎で実施された63歳男性に対する症例。この男性は10年ほど貧血を患っており、内服薬を服用しているという状態。その上で左下の奥歯3本が欠損しており、入れ歯なしで咀嚼に不具合を感じていたため、インプラント埋入を希望したとのこと。

口内の状態には良好で下顎の骨量も十分だったものの、前述の貧血の持病の影響により、異常出血が発生する可能性が危惧されたそうです。そこで内科医との相談の上で、出血が少なくできるフラップレスレスでのインプラント埋入を実施。また術中と術後には出血を抑制する薬剤の投与も行われたそうです。

その後の経過は良好で、埋入から12ヶ月の時点で上部構造物を装着。以後、5年間に渡って、問題なく過ごせているそうです。

参考文献:【PDF】「フラップレスでインプラント埋入術を施行した出血性素因を有する2症例│日本口腔インプラント学会」日本口腔インプラント学会誌(2015)28巻4号53-58p(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsoi/28/4/28_515/_pdf)

フラップレスにより広がるインプラントの可能性

以上の通り、フラップレスは費用や手術に対応できる医師の条件が整えば、通常の切開式のインプラント手術が不可の方でも、可能性がもてる手術です。血圧や貧血、糖尿病などが懸念される方でも、はじめからインプラントは無理と諦めず、主治医の先生に相談してみてください。

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